概要

NEDO事業「NEDOプロジェクトを核とした人材育成、産学連携等の総合的展開/カーボンリサイクルに係る特別講座」(以下、本講座という)は、カーボンリサイクル(以下、CRという)の社会実装・普及に向けて、将来的にCR分野の技術を支える人材の育成、産業間・産学官の連携を促進するための人的交流を行うとともに、これらと連携した周辺研究を行う事業です。

主催:広島大学 A-ESG科学技術研究センター
共催:広島大学 瀬戸内CN国際共同研究センター
   広島大学 エネルギー超高度利用研究拠点

カーボンリサイクルとは

カーボンリサイクルとは、CO2を炭素資源として捉え、再利用する取り組みです。工場の排ガスからCO2のみを分離回収し、素材や燃料へ再利用することで、大気中へのCO2の排出を抑えることができます。

カーボンリサイクル実証研究拠点とは

経済産業省から発表された「カーボンリサイクル3Cイニシアティブ」に基づき整備されている、カーボンニュートラル・脱炭素社会の実現を志す、複数の企業や大学などの活動拠点です。

1) CRの実用化を担う人材育成講座の実施

講義

カーボンリサイクル(CR)に興味を持っていれば誰でも聴講できる内容としています。CRの概要から始まり、2024年度は計5回の講義を予定しています。各回に設定したテーマ毎に2件の関連する講義を設定します。各回毎の聴講も可能ですが、できるだけ多くの講義を聴講していただくことで幅広くCRの知識を吸収していただき、CR分野で早期に活躍していただくことを期待しています。

講義は現地聴講に加えてオンライン聴講も可能としており、時間や移動の制約を受けない形で多くの方に参加していただけるものとします。一方、現地聴講では同日に施設見学、実習、ワークショップなどを併設していますので、より深く履修することが可能です。

実習

広島大学におけるCO2分離回収の実習、大崎上島NEDO実証研究施設におけるガスの成分分析や有機物含有量測定等の実習、大崎上島に設置する周辺研究施設での水素製造・メタネーション実習を行います。カーボンリサイクル(CR)に係る基礎的な実験装置で実際にデータ取りをしていただき、その結果を分析、評価していただきます。実習を通じて、技術関係や学生等研究関係の方にはCR技術のスキルアップ、デスクワークや事務職の方でもCRの実践知識の醸成に役立つことを期待しています。

実習は実験装置を用いるため、安全に配慮し、実習担当者の指示に従っていただけることを参加条件とします。白衣・防護メガネ等の安全装備については用意します。また実験室は土足不可となるため、上履きをご持参ください。

2) カーボンリサイクルの人的交流などの展開

ワークショップ

テーマ毎に課題を設定し、プレゼンターが関連する情報提供をヒントとして、課題の洗い出しと課題解決に向けて必要な取組みについて討議を行います。現実的に抱えている課題の解決策を見つける場として、課題の設定や解決策を見つける方法論の学習の場として、多様な参加者から刺激を受ける場として活用していただき、それぞれの仕事においてCRの発展に繋がる成果の種になることを期待しています。

意見交換会

会社の経営層や大学・行政関係者にも参加していただき、CRの現状や今後について、自由に意見を交換していただく場とします。CRに関わる方の繋がりを深めていただき、CR関係者のネットワークが広がることを期待しています。なお、会食を伴いますので、一部実費をお願いします。